<中国>「爆買い」はまずい? 消費の海外流出に危機感
◇全人代で「家電製品を大量購入」が議論呼ぶ
【北京・井出晋平】中国の国会にあたる全国人民代表大会(全人代)で、中国人が海外で家電製品などを大量購入する「爆買い」が議論を呼んでいる。全人代 や同時開催されている中国人民政治協商会議(政協)には多数の企業首脳らが代表として参加しており、「爆買い」を招く中国企業の弱さを反省する声が続出。 政府も消費が海外に流出する現状に焦燥感を強めており、製造業の競争力強化などに乗り出す方針だ。
今や中国人の海外の消費高は1兆元(19兆円)を超えた。
その中でも、日本の家電の消費量が激しく、四大宝と言われる炊飯器や温水洗浄便座などの中国人による「爆買い」の勢いがものすごいらしい。
国内の免税店や電気店でお会計額が十数万円から多い人で100万円ほどの札束を出している姿が目撃されている。
これらの消費により日本の国内総生産を0.3%押し上げたと言われている。
非常に日本としては嬉しい事だが、その話にも明暗がある。
そのように「爆買い」をしているのは富裕層であり、帰省もままならない貧困層も多く、格差が広がっているのが浮き彫りとなってきている。
これは、他人事ではなく、今後の日本もこのような格差社会になっていく事が暗示されている。
中国政府もこれを重く見て、他国での消費が多くなる=自国のブランドに信頼性や技術がないといえることから10カ年計画「中国製造(メード・イン・チャイナ)2025」を達成するため、製造業の品質向上と競争力強化に率先して取り組む姿勢を示した。
日本もこれに対しての明確な政策が必要なのではないだろうか。
日本=技術力を今こそ真剣に考え、歯を食いしばる時だと感じる。